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モラハラの2次被害とは?被害者に対する正しい接し方を紹介

2019/06/27
 
モラハラの2次被害
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こんにちは。しゅんです^^

前回の記事「モラハラとは何?実はみんな知らない本当の意味と特徴!」の続きです。

今回はモラハラの2次被害について説明します。

※前回の記事をまだ読まれていない方は、目を通してからお読みください。

モラハラの2次被害とは

モラハラには、2次被害というものがあります。(セカンドアビューズとも言います。)

これは、自分の苦しみを周囲に全く理解してもらえないどころか、逆に説教までされてしまうようなことを指します。

以下の章で、具体例を見ていきましょう。

 

モラハラの2次被害の具体例

A子さんは会社での出来事を周囲の人に相談したようです。(ちなみにA子さん自身はモラハラという言葉をまだ知りません。)

どうなったでしょうか。

※以下はすべて創作です。

 

モラハラ被害を大学時代の先輩に相談

「この前、会社でこんなことがあったんです」

「わからないことがあったのなら、聞けばいいじゃん」

「でも、聞いたんですけど自分で考えろっていわれるんです」

「簡単なことを聞いちゃったんじゃないの?」

「いや、そんなことないと思いますけど」

「じゃあ、自分で考える力をつけてほしいんじゃないの?きっとA子ちゃんを成長させようとしてくれてるんだよ!あたしも後輩に成長してほしくてあえて突き放すこともあるし」

「でも、自分で考えようがないことなので…」

「本当に考えようがないことなのかな?仕事の流れとか、他の人の動きとか普段から見てれば分かるんじゃないかな?実は、あたしもね、新人の頃、怖い先輩がいてね、何を聞いても『自分で考えて』しか言わないの。最初は冷たいって感じてたんだけど、あ!この先輩はあたしのこと成長させようとしてくれてる!と気づいてからは、自分で事前に勉強したりして、何でも対応できるようにしてからは、ほめられるようにもなったよ。今ではその先輩に感謝してるよ」

「もちろん私も、自分で学べるところは事前に準備するんですが、その場その場でのこともあるので、やったことがある人じゃないと分からない部分もあるので…」

「ねえ、A子ちゃんさあ、さっきからあたしのいうことを謙虚に聞いてくれてないじゃん。きっと、A子ちゃんのそういうところがその先輩をイライラさせたんだよ」

「…そうなんでしょうか」

 

モラハラ被害を友人に相談

「会社でこんなことがあったの」

「ああ、そうだね~いるいる、あたしの会社にも。機嫌が悪いと後輩の質問を無視する先輩。自分も大して仕事できるわけじゃないくせにね」

「うーん、私の先輩は、機嫌が悪いっていうのじゃなくて~」

「まあでも、そういう人だと思って気にしなければいいんだよ。」

「気にしないようにできればいいんだけどね…」

 

モラハラ被害を両親に相談

A子「会社でこんなことがあったの」

父親「そりゃ社会に出ればいろんな人がいるさ。学生の時みたいに気の合う人だけと接していればいいってわけにはいかないぞ」

A子「接する以前に、ちゃんとコミュニケーションとってくれないの。質問してもなんていうか、直球で答えてくれないっていうか…」

父親「最近の子供は、自分で考える力が低下してるってニュースでやってたぞ。最近はネットで調べれば何でもすぐに答えが見つかる時代になってしまったからな。お父さんが若いころは、誰も手取り足取りなんて教えてくれなかったぞ。先輩のやり方を見て盗んでやろうっていうくらいの気持ちでやってたけどな」

A子「誰も手取り足取り教えてなんて言ってないし…」

母親「はあー、女の子だからってあんたを甘やかしすぎたかねえ。もっと厳しく育てればよかったねえ」

A子「そんなこと言わなくたって・・・」

 

結果

A子さんは会社での出来事を周囲の人に相談しました。

しかし、全く理解してもらえず、それどころか、説教までされてしまいました。

これが、モラハラの2次被害なのです。

 

モラハラの2次被害の特徴

モラハラの2次被害の具体例を先に紹介しました。

では、その特徴をピックアップしてみましょう。

 

言葉の表面しか伝わらない

A子さんは「ちゃんと教えてくれない先輩がいて困っている」という相談をしています。

このとき、A子さんの意図には、「相手が尋ねにくいという空気を出しており、また、勇気をもって尋ねた経験もあるが、それでもちゃんと対応してもらえなかったのでどうしようもなくて困っている」という行間を含んでいます。

しかし、相談された側としては、言葉の表面しかとらえられません。

「それなら自分から聞けばいいじゃん」となり、「いや、自分のほうから、すぐに聞いているけど教えてくれないんです」といっても、「すぐじゃだめだよ。相手の状況もみてからじゃないと」となり、「いや、ちゃんと状況もみて訊いてます」といっても、「じゃあ答えにくい訊き方しているんじゃないの?」といわれ、「いや、ちゃんと整理してから訊いてます」といっても、「でも、相手に伝わってないなら意味ないよね」という風に、言葉だけのやり取りになってしますのです。

 

そうなると、状況の背景を説明する間もなくなってしまいます。

仕方なく「ありがとうございます」といって会話を終えざるを得ない状況になります。

もしかしたら、あなたにも同じような経験があるかもしれません。

 

アドバイスの内容がありきたりである

相談された側のアドバイスは、「質問する前に考えてから訊けばいいのでは」や「謙虚さ感謝が足りない」や「気にしなければいいだけ」のように、ほとんどが一般論になっています。

私たちは、人間関係や職場において、ある種テンプレート化された常識について教わっています。

「感謝や謙虚さを持ちましょう」

「質問は、相手の都合の良いときにしましょう」

「上司から怒られた場合は、期待されていると捉えましょう」

 

ですので、アドバイスする側も、条件反射のようにこれらのテンプレートを用いて応答してしまうという面があるんですね。

 

あなたが悪いというメッセージを送っている

相談者に対するアドバイスには、「あなたが悪い」「あなた自身に原因がある」というメッセージが暗に含まれています。

A子さんも、ちゃんと訊かないあなたが悪い、自分で考えないあなたが悪い、いろんな人とコミュニケーションをとってこなかったあなたが悪いといった意図のことを言われていましたよね。

これが、被害者が、自分の悩みを理解してもらえなかった、と感じる主な原因なのです。

 

モラハラの2次被害に遭った人の心理

被害者は相談した後、分かってもらえなかったというだけでなく、自分を否定されたという気持ちになります。

先ほども述べたように、これらのアドバイスには「あなたに原因がある」というメッセージが含まれているからです。

 

すると被害者は以下のようなことまでも考えるようになり、自己否定に陥ってしまいます。

もしかして、自分はほかの人と比べて何かの能力が足りてないのかも・・・。

自分は普通に生きてきたと思っていたけど、何か重要なことを学んでこなかったのかも・・・。

 

自分の思考や行動がすべて間違っているように感じられ、何も信じられない状態になってしまいます。

 

モラハラの2次被害に遭った人への正しい接し方とは

では、モラハラの2次被害に遭った人へはどう接するのが良いのでしょうか。

 

実は、非常に簡単です。

まずは、話をきくことです。

その際、口をはさんだり、言葉尻をとらえたりしてはいけません。

「そうか、そんなことがあったんだ」といいながら相槌を打ってあげましょう。

 

そして、話を一通り終えたら、あなたの感情や行動はなんら間違っていないよというメッセージを伝えることです。

 

怖くて話しかけられないという感情を持つのは当然だ。

次から話しかけにくくなるのは当然だ。

緊張するのは当然だ。

知らないことは考えてもわからないのは当然だ。

試すような言い方をされるとイライラするのは当然だ。

抽象的に言われると理解できないのは当然だ。

アドバイスに腑に落ちないものを感じるのは当然だ。

 

アドバイスをする必要はありません。

あなたの感情や行動は正しいんだと言い続け、肯定してあげましょう。

 

まとめ

今回はモラハラの2次被害について学んできました。

モラハラだけでなく、他のハラスメントを受けた人でも、このような2次被害に遭っているひとは多くいます。

2次被害に遭うと、被害者は孤独になり、心を病んでしまうことがあります。

 

私たちは、人に何かを相談されたとき、どうしてもアドバイスに走りがちです。

しかし、まずは相手の話をさえぎらずに聞き、肯定してあげる。

そうすることで、相手の自己肯定感が回復します。

これは、家族や友人の日常の悩みを聞く時にも使えます。

大切な人から悩みを打ち明けられたら、ぜひ実行してみてくださいね^^

 

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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